看護師の転職と共生型サービスでの職場選び

看護師の転職先として、介護業界が選ばれることがあります。介護サービスを提供する施設の種類はさまざまですが、その中でも近年新しく登場したのが共生型サービスです。共生型サービスは、高齢者や障害者が住み慣れた地域で安心して暮らせるようにするため、2019年に誕生した新しい制度です。対象となる介護サービス事業所では、高齢者だけでなく、障害児や障害者のための福祉サービスも提供できるようになりました。

共生型サービスで求人がある看護師の職場は、主にデイサービス、ショートステイ、共生型グループホームです。デイサービスは自宅で暮らす方が、日帰りで通所して介護サービスを利用する施設です。趣味を楽しむ事業所もあれば、リハビリテーションに重点を置く事業所、認知症に対応する始業所など、施設によってさまざまな特徴があります。ショートステイは、自宅で暮らしながら介護を受けている方が、数日程度の短期間だけ入所できる施設です。ショートステイ単体で運営している施設は少なく、有料老人ホームなどがサービスの一つとして提供しているのが一般的です。このため、有料老人ホームに所属する看護師として働くケースが多くなります。

共生型グループホームは、高齢者と障害者が共に介護を受けながら暮らす施設です。看護師は、これらの施設で高齢者の健康管理やバイタルチェックなどの医療的なケアを担当します。一人一人の状態に応じて、薬の管理や症状のモニタリング、健康相談、メンタルケアなど、幅広い対応が求められます。医師が常駐しない施設も多く、利用者のケガや体調の異変があった際には、看護師の的確な対応が求められます。